ライブ配信をきっかけにアーティスト活動をスタートし、ライブ配信アプリSHOWROOMでの毎日配信は、なんと2026年で10年目。
多くのリスナーと時間を共有し続けてきたシンガー・I NOU。
もともとは人前に出ることが苦手だった彼女が、なぜ歌い続ける道を選んだのか。
配信を通して築かれたリスナーとの関係、歌に込める思い、そしてこれからの未来について、本人の言葉で語っていただきました。
最初は苦手だった――「騙された」ことから始まった配信
――音楽活動を始めたきっかけを教えてください。
きっかけは、SHOWROOMという配信アプリでライブ配信を始めたことでした。そこから、今のアーティスト活動につながっています。ただ、最初から「表に立ちたい」と思っていたわけではありませんでした。歌うこと自体は小さい頃からとても好きだったのですが、自分自身が前に出ることはあまり好きではなくて。例えばYouTubeで顔を出さずに歌うとか、仮歌のお仕事とか。表に出るというより、音楽の中で関わる存在でいたいという気持ちが強かったです。
――表には立ちたくないという思いを持ちながら、なぜライブ配信を始めることになったのですか。
当時の事務所に入った際に、「ライブ配信をやってみない?」というお誘いが来たのがきっかけでした。説明会だけでも、と誘っていただき、説明会に行くともう既に私のアカウントができていました(笑)。でも正直、やっぱり自分には向いていないと思い、お断りしようと思っていたところ「アカウントを削除するには一度配信をしないといけない」と言われてしまい、アカウントを消すために一回だけやろうと、本当にそれだけのつもりで配信を始めました。結局それは嘘だったみたいなのですが(笑)。
――実際にライブ配信をしてみて、どうでしたか。
最初は、正直実感がなかったというか、怖いという気持ちがありました。自分の顔や声を誰かがリアルタイムで見ているという状況が、今までなかったので。歌うことは好きでしたが、他の人に聴いてもらいたいという気持ちはあまりなくて、あくまで“自分の中で完結するもの”でした。いざ配信をしてみると、反応がその場で返ってくる。どんな反応があるのか、不安も大きかったです。
配信に対する思いが変わったのはその後でした。配信が終わった後に、見てくれていた方から「歌をもう一度聴きたいです」というメッセージをいただきました。本当に衝撃でした。それまで、自分の歌を聴きたいなんて言っていただくことがなかったので「自分の歌を必要としてくれる人がいるんだ」と初めて実感しました。そこから、少し時間は空いてしまったのですが、もう一度やってみようかなと思うようになりました。その“もう一度”が、現在まで続いています。
ワタシが10年間のライブ配信を続けて見えた景色
――現在は毎日配信を続けていると伺いました。継続するということは、大変ではないですか。
毎日配信、気がつけば3000日以上続いています。もちろん大変な日もありますが、配信は自分だけのものじゃないと思っています。見にきてくれる人がいて、私はその人たちの貴重な時間をいただいています。その人の1日の中の一部を、自分の配信に使ってくれている。それが本当にありがたいことだと思っています。だからこそ、その大事な時間を無駄にしたくないのです。私は“当たり前にしないこと”を、今までの3000日間で一番大切にしています。配信できることも、見にきてくれる人がいることも、全部当たり前じゃない。毎回ちゃんと向き合いたいと思っています。
――配信を続けることで、ご自身の中で変わったことはありますか。
以前より、人とのつながりを強く感じるようになりました。毎日色々な方が見に来てくれて、それぞれ異なった気持ちで過ごしている。その中で、自分の歌が少しでも寄り添えるものになれたらいいなと思っています。特に、リスナーの方が「応援して良かった」と言ってくれた時は本当に嬉しかったです。自分の活動が、誰かの中で意味を持てたんだ、と感じられる瞬間でした。
――ライブ配信は、I NOUさんにとってどんな場所ですか。
安心できる場所でもあり、挑戦の場所でもあります。弱い自分も出せるし、新しいことにも挑戦できる。リスナーの方々がいたからこそ、成長できたことがたくさんあります。私にとってリスナーさんは、一言で言うと“仲間”です。応援する・されると言う関係だけでなく、一緒に時間を作っている感覚があります。配信は、決して一人では成立しないので。
配信を続けることで育った覚悟がある――
――配信を通して、自分の弱さと向き合うこともあるんですね。
たくさんありました。調子が悪い日も、気持ちが沈んでいる日もあります。それでも配信を続け、完璧じゃなくてもいいんだと思えるようになりました。弱い自分も含めて、今の自分。そのままの状態で届けることも、誰かの共感につながるかもしれない。そう思えるようになったのは、配信を続けてきたからだと思います。
最初は流れで始めた配信でしたが、今は自分の意思でここに立っています。続けてきた時間が、自分の覚悟を育ててくれました。簡単に辞められないのではなく、「辞めたくない」と言う気持ちが今の私にはとても大きいです。
――10年という時間を振り返って、最初の頃の自分にかけたい言葉はありますか。
「大丈夫だよ」と言ってあげたいです。あの頃の私は本当に自信がなくて、自分なんて、と思っていました。でも今は、自分の歌を待ってくれている人がいる。その事実があるだけで、当時の自分を抱きしめてあげたくなります。10年前の自分が今の姿を見たら、絶対に驚くと思います。でも、誇らしくも思ってくれたら嬉しいです。あの時、怖いけどその一歩を踏み出してくれて本当にありがとうと言いたいです。
寄り添える存在でありたい……「I NOU」に込めた“共感”の意味とは
――2025年に、アーティスト名を「MAYA」から「I NOU」に改名されましたが、その理由を教えてください。
「I NOU」という名前は「I know」から来ています。「わかるよ」とか「共感するよ」という言葉の意味です。
――“共感”というテーマが軸にあるんですね。
はい。配信を続ける中で、たくさんのリスナーの方の色々な感情に触れてきました。楽しい時もあれば、辛い時もある。その気持ちに寄り添える存在でありたいと思った時に、“共感”という言葉がすごくしっくりきました。この名前を見て、「この人は共感してくれる存在なんだ」と思っていただけたら嬉しいです。
――これから出会う人にとって、どんな存在でありたいですか。
「この人の歌なら聴きたい」と、私の歌がその人の記憶のどこかに残ってくれたら嬉しいです。落ち込んだ時に思い出してもらえたり、嬉しい時に共有したいと思ってもらえたり。ふとした瞬間や、人生のワンシーンにそっと流れているような存在になれたら、それはすごく贅沢で、一番大切な願いです。
――最後に、今後の目標を教えてください。
まずはこれからも歌い続けることです。目標というと、大きな舞台や数字を思い浮かべるかもしれません。でも、私にとって一番の目標は「今日も届けられた」と思えることの積み重ねです。その積み重ねが、きっと未来につながっていくと信じています。“あの”時、「一回だけ」と思って始めた配信が、こんなにも長く続くとは思っていませんでした。でも今は、“あの”偶然に本当に感謝しています。“あの”一歩があったから、私は今ここに立てている。「もう一度聴きたい」と言っていただけたことが私の原点です。これからも誰かの「もう一度」に応え続けられるように、活動していきたいと思っています。
ONE to INFINITY TZM RECORDSよりリリース! デジタルシングル『ビリ☆ビリリ』概要

・アーティスト:I NOU ※リリース時はMAYA名義
・タイトル:ビリ☆ビリリ
・リリース日:2025年7月4日
・リリース形態:デジタル配信
[収録曲]
M-01. ビリ☆ビリリ (作詞 : スズキゴン / 作曲・編曲 : KEN asano FUJIKAWA)
※BSよしもと『水田信二の注文の多い料理教室』エンディングテーマ
7/3(金)「INFINITY GATHERING – Genesis –」にはI NOUも出演!
2026年7月3日(金)18:15〜パルテノン多摩・小ホールにて開催する当社主催イベント「INFINITY GATHERING – Genesis –」にはI NOUも出演します。
是非ご来場ください。
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